こんなにもバリの美しい情景をエンターテイメントとしてじっくりと観ることができるなんてこれまでなかった!今一番オススメのパフォーマンスが上演されるシアターです。
アパ・カバール、バリ島ナビです! 今日は2010年10月にグランド・オープンしたばかりの「バリ・サファリ&マリン・パーク」内にある「バリ・シアター」にやって来ました~!「バリ・サファリ&マリン・パーク」は動物と触れ合えるだけでなく、昔のバリにタイム・スリップしたような伝統的な施設作りがウケて、オープン以来旅行者に大人気の観光スポット。そんな「バリ・サファリ&マリン・パーク」で観ることのできるショーは「小動物ショー」と「エレファント・ショー」の2つだったのですが、「バリ・サファリ&マリン・パーク」ならではの、パーク内の動物も出演するパフォーマンスが行われる「バリ・シアター」が登場したのです。
実は先日のグランド・オープニングの際にナビも鑑賞させていただいたのですが、その衝撃たるや大変なもの!招待された友人達と後日会うと、「バリ・シアター行った?」「すごいよね~!」「良かったよね~!」と皆興奮状態。「これはバリ島ナビをご覧の皆様にも是非詳しくご紹介したい!」と思い、改めてやって来たのです。
「バリ・シアター」はオーナーの「バリの芸術や文化をもっと多くの人々に知ってもらいたい」という思いが発端になって生まれたプロジェクトで、「バリ・サファリ&マリン・パーク」オープン当初から着々と進められていました。「バリではこれまでに類を見ない素晴らしいパフォーマンスを」という情熱から、施設自体はもちろんのこと、「アジア・パシフィックでNo.1」の設備そしてパフォーマンスを目指し、世界を舞台に活躍するプロフェッショナルによるクリエイティブ・チームを集結し、オープンまでの長い時間をかけてこれまでバリにはなかったクオリティーの高いステージを作りあげたのです。その中には「シドニー・オリンピック開会式」をはじめ、「ドーハ・アジアン・ゲーム」や「カラーズ・オブ・マレーシア」を手掛けたピーター・J・ウィルソン氏(クリエイティブ・ディレクター)やバリの影絵師の第一人者イ・マデ・シディア氏(アーティスティック・デザイナー)など、そうそうたるメンバーが名を連ねています。
「バリ・シアター」の初演はバリの神話をベースにした「バリ・アグン」。そのステージ出演者総数は150人、そして1ステージに使われる衣装は300種類を越えるそう!今までバリになかったパフォーマンスを作り上げるには、さぞや苦労がつきなかったことと思いますが、関係者のみなさんの熱い思いが、こんなに素晴らしい舞台を作り上げたのですね~!
…とウンチクばかりを並べても仕方がないので、早速「バリ・シアター」をご紹介していきましょ~!
バリ・シアターに行ってみましょ~!
まずは通常「バリ・サファリ&マリン・パーク」を利用する時と同じように、メイン・ターミナルからシャトル・バスに乗ってサファリ・パーク・ゾーンのあるバロン・ターミナルへ移動します。そしてバリ風の小さなステージの裏にある小動物ショーが行われる「ハノマン・ステージ」を通り過ぎ、その先にある大きなガネーシャ像が「バリ・シアター」のエントランスです。「あ~、見たことある!ガネーシャの前で写真撮ったよ~」と言う方もきっといらっしゃいますよね。大きなガネーシャ像は、シアターがオープンする前から写真スポットとして人気だったのですが、その先が「バリ・シアター」。
ステージの裏のハノマン・ステージを過ぎたら
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ガネーシャ像のある「バリ・シアター」に到着~!
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シアター内のロビーは開口部が大きく取られているのに、それでも少し洞窟の様な暗さが残り、雰囲気があります。ロビーにはラウンジ・スペースを始め、ドリンクや軽食が販売されるカフェも。少し早めにシアター内に入っても、カフェでゆっくり待つことができます。
ショップ「ダラン・キオスク」には「バリ・サファリ&マリン・パーク」内のお土産ショップでは販売されていない、ここだけにしかないアイテムが揃っています。
ついに上演が始まります!
ふらふら館内を見ていたら、上演の時間が迫って来ました。ここから先が本当のシアター部分。
こんなに大きなスペースになってます!
「バリ・シアター」は1200人収容可能で、客席は5つのカテゴリーに分かれています。
バリの神話「バリ・アグン」
「バリ・シアター」の初演「バリ・アグン」は「ダラン」と呼ばれるワヤン・クリッの影絵師の親子が語りべとなり展開されていきます。このお父さんと子供の語りは英語も織り交ぜ、バリ語なまりの演出が雰囲気を盛り上げます。そしてアニマル・トレーナによって訓練された「バリ・サファリ」のゾウ、アヒル、ヤギ、オウム、ヘビなどの動物たちも出演し、躍動感い~っぱい!オープニングにはステージを飛び出し、ゾウに乗った王様の行列が客席通路をねり歩き、ステージ上には池も設置されていて、アヒルが泳ぎ、小舟が渡って行ったりとストーリーの展開に目が離せません!
…とまぁ、若干公演内容をバラしてしまいましたが、ここで「バリ・アグン」の概要をパンフレットから転載してご紹介します。「えぇ~!観る時まで楽しみにしたいのに~」とおっしゃる方はネタばれですのでお気を付け下さい。ナビの場合は2度鑑賞したのですが、1度目はあらすじを知らない状態で鑑賞して、どんな展開なのかわからない部分もあったので、少しストーリーを頭に入れてから鑑賞した方が良いような気もします。
「バリ・アグン」概要(パンフレットより)
「バリ・アグン」の見事なパフォーマンスはスリ・ジャヤ・パングス王と中国の商人の娘である最愛の妻カン・チン・ウィとの歴史的伝説のお話です。彼らは長い間子宝に恵まれず幸せが悲しみへと変化してしまいました。取り乱した国王は妻の元を離れ運命を変えるために希望の光を探す旅に出ることを決めました。海で嵐に遭い見知らぬ不思議な島に打ち上げられ、赤ちゃん動物たちに囲まれていました。
12世紀のバリ島・バリンカン王国の国王スリ・ジャヤ・パングスは国民に慕われていました。
そこに中国の商人がやってきました。スリ・ジャヤ・パングスと中国小人の娘カン・チン・ウィは国民に祝福されながら盛大な結婚式を挙げました。
子宝に恵まれず、スリ・ジャヤ・パングスは希望を求め旅に出ます。
そこで彼は瞑想する場所を見つけましたが、すぐに火山によってできたバトゥール湖の女神デウィ・ダヌによって起こされてしまいました。彼女は森の精と共に抵抗できない国王を誘いました。一方、夫の帰りを待つカン・チン・ウィは長い間戻らない夫を探す旅に出発し、自分の夫がデウィ・ダヌと結婚し彼女との間に子供までいることを知ってしまいました。彼女は彼女の護衛がスリ・ジャヤ・ジャヤ・パングスに逆らったことに失望しました。モンスターの攻撃と天災による激しい戦いの中で彼とカン・チン・ウィは真実の愛を再確認しました。スリ・ジャヤ・パングスを失ったことに怒ったデウィ・ダヌは彼女の魔力で国王と女王を像に変えてしまいました。国王と女王を失った村の人々は新しい小さな国王を快く迎え入れました。デウィ・ダヌの前で新しい国王はスリ・ジャヤ・パングスとカン・チン・ウィの魂によって冠を与えられ村人たちは喜びました。
新しい国王はスリ・ジャヤ・パングスとカン・チン・ウィの魂によって冠を与えられます。
このお話はバロン・ランドゥンが元王様と王女様によって生まれたということを表し終わります。
カン・チン・ウィはバリの伝統の2人の神のうちの1人で繁栄の神であると言われ、彼女の神社はバリの多くの取引の場所や商人の家に建てられています。
デウィ・ダヌも最高の神で豊かさの象徴であると言われています。彼女の聖地は島の多くの農地を灌漑する水の元であるバトゥール湖です。
バロン・ランドゥン:スリ・ジャヤ・パングスとカン・チン・ウィの背の高い人形は不運と悪霊を防ぐために210日おきにバリの通りを行進します。
「バロン・ランドゥン」にこんなストーリーがあったなんて、ナビは全く知らなかったので、とっても新鮮に鑑賞することができました。特にナビが心を打たれたのは、物語の最初の部分。たくさんの村人が、昔のバリの村の様子をそれぞれに演じるのですが、まるでバリ絵画を見るような美しさ!農作業に精を出す農民、闘鶏を楽しむ男衆、市場の活気ある雰囲気にお供え物を作る女性たち。今までは書籍の中のモノクロの写真でしか見ることのできなかった「古き良きバリ」が華やかに目の前に迫って来るんです。また、シャープでダイナミックなガムランの生演奏ももちろんステキなのですが、古典舞踊や音楽だけではなく、ミュージカル・ディレクターのチョン・リム氏によって作られたガムランと国際交響楽団のブレンドとバリ舞踊の組み合わせや、古典舞踊と共にコンテンポラリー・ダンスが織り交ぜられていたりと、すごく斬新!また、日本人は目が釘付けになること間違いナシの小林S子さんばりの舞台装置的豪華衣装も見逃せません(笑)
左からカン・チン・ウィ、スリ・ジャヤ・パングス、デウィ・ダヌ
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アーティスティック・デザイナーのイ・マデ・シディア氏
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「バリ・シアター」と「バリ・アグン」をご紹介してきましたが、これまでにバリになかったパフォーマンスだということは伝わったでしょうか?でも、やっぱりあの迫力は実際鑑賞しないとわからない!「バリ・サファリ&マリン・パーク」で通常のサファリ・パークのパッケージ以外に「バリ・シアター」の鑑賞が含まれたパッケージもいくつかあり、「バリ・シアター」だけの鑑賞もできるので(別途「バリ・サファリ&マリン・パーク」への入場料がかかります)、是非今バリで一番注目の「バリ・アグン」を鑑賞してみてくださいね。以上バリ島ナビでした。サンパイ・ジュンパ~!