作り手の思いが伝わるアクセサリーとここにしかないオリジナルのバティックが揃ったオーナー厳選のコレクションハウス。
こんにちは、バリ島ナビです。バリ島お土産の代表格、バティックの布。1枚はお土産にと思っても、あまりに種類が多くて、値段も安いものから物凄く高いものまでいろいろ。アンテーィークとか、オールドとか、手描き、コットン、シルクだなどと言われてみても初心者にはなかなか奥が深くて一目見ただけではよくわからないことも。気軽に1枚と思っていても、どこで何を選んだらよいのか迷ってしまいますよね。市場にも沢山あって、売り手のおばさんにインドネシア語で巻くしたてられたあげく、何だか安物を高い値段で売り付けられてしまった苦い経験をお持ちの方も多いのでは?そんな時、まずは本当に良いものを見て、バティックの良さを知ることができる「スタジオ22カラット」へ行きましょう!!ここにはオーナー自ら厳選した本物のバティックだけが揃っています。本物を見分けられる目を養ってから自分の好みのバティックを選べば間違いなしです!
ウブド王宮からラヤ・ウブド通りを東へ郵便局、欧米人で賑わうオーガニックレストランの「バリブッダ」を目指して進んで行きましょう。角を曲がる右手前に古本やヒーリングCDなどが入手できる「ガネーシャブックショップ」があります。そこをそのままもう少し進んでゆくと「オカ・カルティニ」の看板が見えてきます。左手には通称「BCA」と呼ばれている「バンク・セントラル・アジア銀行」があります。「オカ・カルティニ」というのはウブドの中でも老舗の宿泊施設です。ここでは毎週、日・水・金の3回、夜の7時からワヤンクリットの公演が行われています。その手前にあるのが今回ご紹介する「スタジオ22カラット」です。
伝統的なバリ建築の建物の中に入ってゆくと、お店というよりはコレクターの個人の家のような雰囲気に包まれます。アンティークの調度品やセンスの光るバティックのコーディネイトや雑貨などがそれぞれ個性を主張し、その存在感が最大限発揮できるようにオーナー自ら、細やかな配慮でディスプレイしているのが肌で感じ取られ、とても心和やかな落ち着いた気持ちになります。
お店がオープンしたのは1998年。「スタジオ22カラット」という名前の由来は、いろいろな場所から集まってくるアーティストの仕事場で、スタジオ。「24カラットは完璧で高価なイメージだけれど、22カラットならもっと気軽で、でもクオリティも充分で、手も届きそうな感じがするでしょ」と、オーナーのイ・グスティ・チャハヤニさん。
お店は2つの部屋に分かれていて、まず入って手前にはバティックの柄を押す型や、アメリカ人アーティストによるオリジナルバティック、アンティークの雑貨などが置かれています。
奥の部屋はチベットのゆったりとしたミュージックが流れていて、お香も焚かれ、瞑想が出来そうな空間が演出されています。ここには、インドネシアをはじめ各国のアーティスト達の全て1点物のオリジナルアクセサリーや年代物のイカットやアンティーク、レプリカのオリジナルバティックなどが展示されています。
現代の人は気分でその日、着る物を選んだり、見た目だけで物を簡単に買ったりするけど、昔の人は、それがどういう工程で、どんな気持ちを込められた物かをきちんと知って、それを手に入れたりしていたし、バティックの柄ひとつにしても、それぞれ意味や身分を表す役割があって、もっと慎重に身に着けるものを選んでいたと思う。作り手が物作りで込めた思いを、買い手が引き継いで育んでゆく、そんな交流が出来る場になれば、とオーナーは熱く語ってくれました。自らもジャワ島に職人を持ち、染料が入手困難で絶えつつある色や、職人がいなくなり、作られなくなってしまった伝統の柄などを発掘してはレプリカとして甦らせるなど、バティックの文化継承の活動にも力を入れているそうです。
旅の途中でふと訪れた場所、ここ「スタジオ22カラット」へ一度足を運んでみると、きっと何か心に感じるものに触れられるはずです。何も購入しなくても、ここにあるひとつひとつの物がきっとあなたに何かを語りかけてくるはずです。その声にそっと耳を傾け、この空間を時空を越えて是非味わってみてください!!
以上バリ島ナビでした。