アパ・カバール、バリ島ナビです!初めてバリに来た時は、ホテルやガイドブックに掲載されているレストランを中心に利用していても、リピーターになって何度もバリに来ているうちに「バリの人たちが食べている、本当のローカル・フードってどんな味なんだろう?」って気になってきますよね。観光地などにあるレストランは、衛生面がきちんと管理されていてインテリアもオシャレになっているだけではなく、味の方も旅行者向けにスパイスの量を減らして、刺激を少なくしている所も多くあります。時々「ん~、パンチが足りない!」「スパイスの味が全然しないよ、これ~」なんてこともあります。「でも、ローカルの人々が利用するワルン(食堂)は見た目からしてちょっと不安だし、どうやって利用したらいいのかわからない…」と、ちょっとハードルが高いと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ご安心ください!そんな皆さんに、今日はナビが徹底的にローカル・ワルンとはどんなところなのか、ご紹介していきたいと思います~!
「ワルン」って?
「ワルン(Warung)」とは、バリの至る所にある小さな商店を指します。お店は「トコ(Toko)」と呼び、「トコ・スパトゥ(靴屋)」や「トコ・バグナン(建材屋)」などいろいろありますが、「ワルン」は野菜やお菓子、生活雑貨などを扱うよろずや、今で言うコンビニのようなお店と言ってもいいですね。そして食べ物を扱う食堂「ワルン・マカン(Warung Makan)」の2種類があります。「ワルン・マカン」の中でも、ナシ・チャンプルだけを売っているお店を「ワルン・ナシ・チャンプル」と呼ぶのですが、一品料理もナシ・チャンプルもおいてあるところもあり。
実はこの「ワルン・マカン」以外にも、「ワルン・コピ(Warung Kopi)」、「ルマー・マカン(Rumah Makan)」、「デポット○○」、「クダイ○○」など、様々な呼び名があり、それぞれ対象にする食堂は違うのですが、線引きはあいまい。元々は「ワルン」が庶民的な食堂で、「ルマー・マカン」や「デポット」がそれより少し立派な食堂を指していたようですが、今では観光地の素敵なレストランが「ワルン○○」と銘打っていたり、逆にローカル・ワルンがちょっと高級感を演出するために「レストラン○○」という名前だったり。「ワルン・コピ」はローカル版喫茶店、というとちょっと聞こえが良すぎるかもしれませんが、食事などはおいていない、コーヒーや飲み物を扱うワルンですが、最近ではカフェのように居心地の良いスペースにスイーツまでおいてあったりと様々。
「ワルン・マカン」にフォーカス!まずはワルンの中へ
今日はその中でも、「ワルン・マカン」にフォーカスして、利用方法を徹底的にご紹介していきましょ~!「ワルン」と一言で言っても、お店の規模は小さいものから大きいものまで様々。このワルンは一般的なローカルの人々が普段利用する近所のワルン。お店の中には大きなメニューの看板が掛けられているだけの所や、ラミネートしたメニューがテーブルの上に置いてあるところも。中にはメニューに値段が表記されていないところもあります。そんな時は指を指して「これいくら?」と聞いてみると、教えてもらえます。
オーダーしてみよう!
早速飲み物からオーダーしてみましょう!飲み物はメニューに書いてあるもの以外に、テーブルや棚に並んでいるものを勝手に取ってもOK!氷が欲しい場合やグラスに注いで飲みたい時だけ店員さんに声を掛ければいいのです。また、インスタント・コーヒーなどのぶら下がっている粉末状のものも、指をさして「これ!」と言えば、お湯を注いでその場で飲むことができます。
料理ができるまでの正統派のワルンの楽しみ方
そして食べ物をオーダーしたら、飲み物を飲みながらしばらく待ちましょう。テーブルの上にはピーナッツやクルプッ(せんべい)などのスナック類が置いてあります。こちらも勝手に好きなものを手にとってよし。棚にあるお菓子も同じで、何でもお店にあるものは清算時の自己申告制。支払いの際に「他に何かある?」と聞かれた際に食べた物を伝えればよし。後はテーブルの上に無造作に置いてある新聞を読んだり、テレビを見ながら料理の到着を待つのみ。
テーブルのクルプックやゴレンガンはご自由に。
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棚にあるものも、「これちょうだいね~」と言って、お会計時に申告。
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さっそくいただきま~す!
ごはんの前に、まずは手をキレイにしましょう。バリでは汁ものや麺類以外は右手を使って食べます。家では手を使って食べる人も、ワルンではスプーンとフォークを使うことも。特にナシ・チャンプルやイカン・バカール、アヤム・ゴレンなどは手を使って食べることが多いですが、もちろんフォークやスプーンも用意されているので、好きな方を選んで。
フィンガーボールが出てきた場合は、一般的には手で食べるメニューだということです。
手で食べる際には最初はフィンガーボールで指をすすぎ、食後に店内に設置してある手洗い台でキレイに洗うというのが一般的。蛇口の横には水で薄められた手洗いせっけんと、タオルが設置されています。
手で食べたい時はフィンガー・ボウルを使って。
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お店の中には手洗い場所がたいがいあります。
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手をキレイにしたら、ついにワルン食にチャレンジ!テーブルの上にはあらかじめスプーン、フォーク、ストローや、ケチャップ各種が揃っているので、いろいろなソースを少しずつ試してみてもいいですね。サンバルなどの辛いものもあるので、一気にドバッとかけるのは要注意ですよ!
何でもお持ち帰りオッケー!
アジアでは定番ですが、バリももちろんワルンのメニューは食べ物だけではなく、汁ものからジュースまでなんでもお持ち帰りできます!
ごはんなどはこんな風に紙で包んで。
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スープはビニール袋にそのままドボン!っと。
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汁麺は、麺とスープを分けて包んでくれるところも。調味料も小袋で。
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ジュースはストローもつけてくれます。
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イスラム教徒用の「ワルン・ムスリム」
イスラム国家のインドネシア。バリ・ヒンドゥー教を信仰するバリの人々との食習慣の違いは「豚肉を食べるか食べないか」。バリにもた~っくさんあるイスラム教徒向けのワルンですが、目印は「ハラル(Halal)」のマーク。このマークはイスラム教の戒律で食べることを許された食料を扱っている印。あとはワルンの看板に「ワルン・ジャワ(Warung Jawa)」と書いてあれば、イスラム教徒向けのハラルのワルンだと考えて間違いありません。それ以外にパダン料理などもハラルのワルンになり、豚を使った料理が一切ないだけではなく、アルコール類も置いてないので、「冷えたビンタン・ビールとローカル・フード!」と思っている方は気を付けてくださいね。(観光地のワルンなどではアルコールがおいてあるお店もあります)
ローカル色どっぷりのワルン・マカンをご紹介しましたが、なんとなくワルンのシステムがおわかりいただけたでしょうか?バリ中あっちにもこっちにも山ほどあるワルン。評判のワルンを調べて目星を付けておいて乗り込んだり、道中見かけておいしそう!と思ったワルンなど、どんどん挑戦してみてくださいね。レストランやホテルでは味わうことのない体験ができるかもしれませんよ。ただし、ミネラルウォーターを使用していないワルンもたくさんあるので、お腹の弱い方は飲み物は氷抜きのボトルのものにしたり、生野菜を避けたりとお水には気を付けてください。以上バリ島ナビでした、サンパイ・ジュンパ~!
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2011-07-07